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格安タブレットをWindows 10にアップグレードしてみた

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2015年7月29日より「Windows 10」への無償アップグレードが始まっているが、低価格なWindowsタブレットにもWindows 10をインストールできるのだろうか? ストレージ容量16GBの低価格タブレット「DG-D08IWB」(ドスパラ製)を使って2つの方法を試してみた。

※Windows 10へアップグレードを行う際は、システムやデータのバックアップを取って、エラーが発生した場合に元の状態に戻せるようにしてから行ってください。

ストレージ容量16GBのWindowsタブレットにWindows 10をインストールしてみた

ストレージ容量16GBのWindowsタブレットにWindows 10をインストールしてみた

格安タブレットでWindows 10のアップグレードができるのか?

Windows 10へのアップグレードの条件はそれほど厳しくない。現在発売されているPCならほぼ対象になるし、購入から数年を経過したようなWindows VistaやWindows 7を搭載するPCでも、ハードウェアの条件を満たせばWindows 10をインストールすることができる。すでに多くの方がアップグレードを敢行されていることだろう。

しかし、そんな中で微妙な立場なのが、WindowsタブレットやスティックPCのような、低価格のWindowsマシンたちだ。それらの多くは、「Bay Trail-T」に属する比較的新しいAtomプロセッサーやWindows 8.1を搭載しており、大筋ではアップグレードの条件を満たしている。タスクバーにWindows 10のアップグレードを促すアイコンも現れるので、アップグレードは一見すると容易なように思われる。

しかし、そうした、低価格のWindowsタブレットやスティックPCは、ストレージの容量が16GBもしくは32GBと限られているものが多く、実際の作業は一筋縄ではいかない。

低価格のWindowsタブレットでもアップグレードを促す通知が現れるのだが……

低価格のWindowsタブレットでもアップグレードを促す通知が現れるのだが……

32ビット版のWindows 10にアップグレードするには、ストレージの空きスペースが、トータルだと約16GB必要となる。32GBのストレージを備えたモデルなら、アプリやシステムにたまった不要なファイルを削除することでギリギリセーフかもしれないが、16GBのストレージを搭載するモデルでは、ほぼ絶望的な容量と言えるだろう。

昨今の低価格タブレットなどでは必要なストレージの空きスペースがネックになり、インストールに失敗することが多い

ではどうすればいいか? ストレージを何とかして増やせばいい。この場合のストレージとは、USB接続の外付けHDDやフラッシュメモリーの類、または、microSDメモリーカードスロットに大容量のmicroSDメモリーカードを差し込む、という2つの方法が考えられる。それらを順番に試してみた。

その1 USB接続のストレージを使用する場合

タブレットは、一部の端末を除いて、microUSBポートを採用するのが一般的だ。そのため、一般的なUSB機器をつなげるためには、microUSBへの変換コネクターやケーブルが必要になる。こうした変換コネクターは、バッファローの「BSMPC11C01BK」などが用意されており、家電量販店でも500円前後から購入できる。

なお、microUSBポートには、タイプAとタイプBという異なる形状があり、変換コネクターもタイプAとタイプBが混在して売られていること。タイプAとタイプBは見た目がよく似ているので、購入する際は注意が必要だ。

ただし、この方法でのアップグレードを選択する場合、タブレットのバッテリーが切実な問題になる。低価格なWindowsタブレットは、microUSBポートが電源供給を兼ねているうえ、電源コネクターが別途用意されていないものが多い。microUSBポートの数も、複数搭載するものもあるが、1基のみというのがスタンダードな仕様だ。そうした端末では、ストレージを接続しながら本体を充電することができない。つまり、アップグレードの作業中に本体の充電を行えないことになる。アップグレード作業は長丁場になりやすいので、内蔵バッテリーだけで行うのは心もとない。筆者も、この方法でアップグレードを試してみたが、初期の4GBのファイルをダウンロードした時点でバッテリーの空き容量が少なくなったため、あえなく途中で中止した。タブレット本体を充電しながらUSB機器を利用できるUSBハブを利用するなどの方法も考えられるが、コストもかかるため、低価格なWindowsタブレットにおいて、USBストレージを使ってアップグレードするのは、かなり難易度が高いと言わざるを得ない。

USB接続のストレージをタブレットにつなげる場合は、microUSBポート(タイプB)を一般的なUSBポートに変換するコネクターが必要。価格は500円前後

microUSBポートはタイプA(写真左)と、タイプB(写真右)の2種類がある。購入する場合はこの点に注意したい

32GB以上のUSBフラッシュメモリーや外付けHDDやSSDなどと接続する。ただし、ACアダプターと接続できないので、長丁場のアップグレードを行うにはリスクが高い

その2 容量32GB以上のmicroSDメモリーカードを用意する場合

もうひとつの方法がmicroSDカードの増設だ。FAT32でフォーマットされた16GBのmicroSDカードは、実際には14GB少々の容量しかないので、32GB以上の容量が欲しい。32GBのメモリーカードは、価格.comの最安価格(2015年8月31日時点)で1000円台前半から豊富に選ぶことができるので、価格とメーカーの信頼性を見比べて適当な製品を選ぶとよいだろう。

この方法は、コストを抑えられるうえ、ACアダプターに接続しながらアップグレードが行えるため、安定した環境下で作業できるというメリットがある。

アップグレードを目的にするなら、スピードクラスにはあまりこだわる必要はないので、価格と信頼性のバランスが取れた製品を選べばよい

低価格のWindowsタブレットでも1000円程度の出費でアップグレードができた

今回は、結局microSDメモリーカードを使ってアップグレードを行ったが、ストレージさえ確保してしまえば、作業は思いのほかスムーズに行えた。

なお、Windows 10によって処理速度の低下を心配したが、筆者の環境下では、Windows 8.1の頃と特段の違いは感じられなかった。また、コンテンツの面で見ると、筆者のようにWebブラウザーを主体で使う分には、新しい「Edge」に加えて、「FireFox」や「Chrome」のような代替ブラウザーも利用可能なこともあって、様子見をしながら使い分けることができる点も心強い。

このほか、作業開始前は4GB程度あった、Cドライブの空きスペースが、800MB程度まで減少したが、アップグレード用の一時ファイルを削除することで2GB程度まで空きスペースは回復した。なお、Windows 8.1のバックアップ環境を削除することでさらに数GBのファイルを回復できるが、さすがに今の時点で実行するには少々勇気が要る。

Windows 10は、うわさにたがわず、新しいスタートメニューやタブレットモードの操作性は良好だ。なかでも、ソフトウェアキーボードで検索窓や入力フォームが隠れてしまうことがなくなっただけでも、アップグレードの価値は高いように感じられた。

低価格タブレットをWindows 10にアップグレードするには、ストレージを増やすための機材が必要となるが、今回行ったmicroSDメモリーカードの増設は1000円程度でも行えるので、金銭負担は大きくはない。タブレットだからこそ、Window 10へのアップグレードはメリットが多く、無償アップグレードの期間を積極的に利用したほうがよいように思われる。

低スペックのWindowsタブレットでもWindows 10は比較的スムーズに動作する。新しいスタートメニューも使いやすく、タブレットの操作性を高めてくれる

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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2016.8.23 更新
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