お風呂で使うだけではもったいない! 仕事でも使いたい超軽量Androidタブレット

「Xperia Z4 Tablet」はノートパソコン代わりに使えるか?

このエントリーをはてなブックマークに追加

「タブレットをノートパソコン代わりに仕事でも使いたい」――。タブレットの利用者なら一度は考えたことがあるのではないだろうか。しかし、実際に本格的な仕事に利用してみると、タブレットでは力不足でノートパソコンが手放せずに、荷物だけが増えてしまう。やはりタブレットで仕事をするのは無理なのだろうか。今回取り上げるソニー「Xperia Z4 Tablet」は、タブレットで仕事もこなしたい人向けのAndroidタブレットだ。別売りの専用キーボードと組み合わせれば、ノートパソコンのような感覚で使えるらしい。本当にノートパソコン代わりに使えるのか試してみた。

Xperia Z4 Tabletは、10.1型液晶ディスプレイを搭載するAndroidタブレット。重量は約389gで、10型以上のディスプレイを搭載したタブレット(Wi-Fiモデル)では世界最軽量(ソニー調べ、2015年5月26日時点)。価格.com最安価格は73,990円(2015年7月1日時点)。写真は別売りのBluetoothキーボード「BKB50」と組み合わせたもの。BKB50の価格.com最安価格は14,107円(同)

「クイックアプリランチャー」とタッチパッドでの操作はノートパソコンそのもの

Xperia Z4 Tabletをノートパソコン代わりに利用するための肝となるのが、別売りのBluetoothキーボード、BKB50だ。汎用のものを選んだほうが経済的だが、専用ならではの仕掛けが盛り込まれており、これが実によくできている。

まず、キーボードに本体をセットすると、タッチパッドを使ってカーソルの操作ができるようになり、画面の左下にWindowsのタスクバーのようなものが表示される。「クイックアプリランチャー」と呼ばれるもので、よく使うアプリケーション(アプリ)が常に表示されており、ここからすぐに起動できるのだ。表示するアプリや並び順はカスタマイズが可能。いちいちホーム画面に戻ってアプリを立ち上げるよりもスムーズに利用したいアプリを立ち上げられる。一番左の「^」を選ぶと、最近使ったアプリと「スモールアプリ」が表示される。スモールアプリとは、ほかのアプリを使っているときでも、ブラウザーや計算機などを起動できる便利な機能だ。たとえば、「Word」で文章を作成しているときに、ブラウザーを小画面で表示して言葉の意味を調べたり、関連する情報を検索したりできる。

BKB50と接続すると起動するクイックアプリランチャー。Windowsのタスクバーのような役割を果たすユーザーインターフェイスだ。なお、他社製のBluetoothキーボードと接続しても起動しなかった

クイックアプリランチャーに表示するアプリケーションはカスタマイズできる

クイックアプリランチャーに表示するアプリケーションはカスタマイズできる

パソコンのように、フォルダでファイルを管理したい人は、プリインストールされているファイル管理アプリ「File Commander」を使うといいだろう。一部機能はPremium版(506円)にアップグレードしなければ使えないが、外部ストレージを使ってパソコンとデータをやりとりすることは通常版でもできる

キーボードのキーピッチは約15〜17mm、キーストロークは約1.2mm。少しだけ窮屈だが、慣れてしまえばブラインドタッチできた。日本語配列で、半角/全角 漢字の切り替えキーを備えるほか、「戻る」「ホーム」「マルチタスク」というAndroid用のボタンも設けられている。Fnキーを使った文字の変換も可能で、Windowsパソコンと同じように文字入力できる。Ctrlキー+CキーでのコピーやCtrlキー+Vキーでのペースト(貼り付け)、Ctrlキー+Fで文章内検索といった、Windowsではおなじみの操作もできる。カーソルの移動速度の調節もできるほか、タッチパッドをオフにして、対応マウスを接続することも可能だ。

本体とキーボードは、Bluetooth接続なので接点などはない。溝にはめ込んでいるだけだが、かなりがっちりとセットされるので、本体を持ってもキーボードは簡単に外れることはない。その逆も同じだ。キーボードは最大45日間(1日8時間電源をオンにした状態で、うち2時間使用した場合)の利用が可能で、どんなにヘビーに使っても1週間は利用できそうだ。さすがに、専用キーボードということだけあって、ソフトウェアの作り込みを含めて完成度は非常に高い。不満があるとすれば、本体をオフにすると接続されるまで少し待たされることと、本体がもう少しだけ開けるとよかったという点だろうか。

キーピッチは約15〜17mmで、少し窮屈だが、慣れれば問題なくタイピングできる。キーストロークは約1.2mmで、しっかりとした押し心地がある。長文の入力もストレスなくこなせた

キーレイアウトは日本語配列をベースに、一部キーをAndroid用にカスタマイズしたものだ。充電端子はmicroUSBで、本体のACアダプターを使って充電できる。キーボードのサイズは約254(幅)×7.5(高さ)×170(奥行)mm、重量は約365g

本体を閉じるとノートパソコンそのもの。持ち歩く際にディスプレイ面を保護するのにも役立つ

本体を閉じるとノートパソコンそのもの。持ち歩く際にディスプレイ面を保護するのにも役立つ

キーボードはヒンジを使ったドッキング構造。挿しこむときはスムーズだが、抜き取りにくくなっている。キーボード側を持っても本体は簡単に外れない

最大125度(最大交差±5度)まで自由に角度を変えられる。膝の上で使うには、もう少し開いてほしかったところだが、これ以上倒すと、本体の重さでバランスがとれなくなるのかもしれない

日本マイクロソフトのBluetoothマウス「Designer Bluetooth Mouse」と組み合わせて利用してみた。見た目は完全にノートパソコンだ

世界最軽量・最薄で携帯性は文句なし! しかも防水

本体は10型クラスのタブレットとは思えないほど薄くて軽い。本体サイズは約254(幅)×6.1(高さ)×167(奥行)mm、重量は約389g。同社によると、10型以上のディスプレイを搭載するタブレット(Wi-Fiモデル)としては世界最軽量・最薄という(2015年5月26日時点)。実際に手にすると、400gを切る軽さは驚異的だ。500mlのペットボトルよりも軽く、薄型・軽量で人気の「iPad Air 2」(437g)より48gも軽い。これまで10型クラスのタブレットは、手に持って長時間使うのには向かないと言われてきたが、これなら手で持ち続けても疲れにくいだろう。

デザインは従来機種の「Xperia Z2 Tablet」とよく似ているが、上下左右の側面の処理が少しだけ異なる。今回試したブラックモデルは、金属の電源ボタン以外は全身黒色で、引き締まった印象だ。カラーバリエーションはブラックのほかに、ホワイトを用意する。従来機種と画面サイズは変わっていないが、ベゼル(額縁)が狭くなり、コンパクトになっているのも見逃せない。背面は、ザラザラした梨地で滑りにくい質感。フレームと外装パネルを一体成型したインサート成形技術を用いて作られたボディの剛性感は高く、強めにひねってもゆがんだり、曲がったりしなかった。この軽さと薄さで、剛性感も高いとなれば、携帯性に文句をつける人はいないだろう。バッテリー駆動時間は、ビデオ再生時が約17時間、Webページ閲覧時が約15時間で、スタミナも十分だ。

IPX5/8の防水にも対応しているのも特徴だ。お風呂でも利用できるので、入浴しながら電子書籍を読んだり、ネットをチェックしたりできる。ヘッドホン出力端子とmicroUSB端子は、キャップやカバーのないキャップレス防水。microSDカードスロット部分だけはカバーをすることで防水が担保される。防水タブレットをお風呂で使ったことがある人は、上手くタッチできずにイライラした経験があるかもしれない。最新のXperia Z4 Tabletでは、水滴がついた状態でのタッチ精度の向上を図っているので、お風呂でもストレスなく使えるようになっている。

重量は約389gで、驚異的な軽さだ。長時間手で持って使い続けても疲れにくい

重量は約389gで、驚異的な軽さだ。長時間手で持って使い続けても疲れにくい

実測では383gで公称値よりも軽かった

実測では383gで公称値よりも軽かった

専用キーボードの重量は約365gなので、本体と合わせると合計754g。実測では750gと公称値よりもわずかに軽かった。モバイルノートと比べるとだいぶ軽い

オクタコアCPU、ハイレゾ対応など基本性能も抜かりなし

搭載する10.1型液晶ディスプレイの解像度は2560×1600。高精細なディスプレイだが、サムスンの「GALAXY Tab S」や富士通の「ARROWS Tab F-03G」など、高性能モデルではスタンダードな解像度だ。従来機種と同じく、液晶とガラスの間にすき間のないダイレクトボンディングなので、表示が鮮やかでタッチの精度も高い。「トリルミナス ディスプレイ for mobile」や「X-Reality for mobile」といった高画質化技術も引き続き搭載する。強化点は明るさで、従来機種よりも約40%明るくり、明るい屋外での視認性が向上している。ディスプレイの表示品質はタブレットとしては間違いなくトップクラスだ。

10.1型液晶ディスプレイの解像度は2560×1600。ダイレクトボンディングで鮮やかな表示だ。色味も自然で表示品質は非常に高い

基本スペックも充実している。最新モデルらしく、64ビット対応のオクタコアプロセッサー「Snapdragon 810」と3GBの大容量メモリーを搭載。複雑な処理が必要な「Office for Android Tablet」も軽快に動作する。OSも最新の「Android 5.0」だ。各種ベンチマークテストでも高いスコアを記録しており、最新のゲームも問題なく楽しめそうだ。一部で発熱を心配する声も聞こえるが、今回試している限りでは不快に感じるほど熱を感じるシーンはなかった。ただし、ソニーのホームページ上でも注意書きがあるように、通電中に長時間触れると低温やけどの原因となるので注意したい。

内蔵ストレージは32GBで、microSDメモリーカードを利用して増設できる。最大128GBのmicroSDXCまで利用可能だ。ノートパソコン代わりに使う場合は、64GBや128GBのmicroSDメモリーカードが必須となるだろう。

ベンチマークアプリ「Geekbench 3」の結果。NVIDIA「Tegra K1 Dual Denver」(2.3GHz)を搭載するグーグルの「Nexus 9」のスコアは、Single-Coreが1925、Mutl-Coreが3403。マルチコアではXperia Z4 Tabletが上回っている

ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark v5.7.1」の結果。64ビット版でのテストでは59765というスコアだった

ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark v5.7.1」の結果。64ビット版でのテストでは59765というスコアだった

ベンチマークアプリ「Quadrant Professional 2.1.1」の結果

ベンチマークアプリ「Quadrant Professional 2.1.1」の結果

microSDカードスロットにはカバーがついている。キッチンやお風呂で利用する場合は、カバーを閉じてから使いたい

左側面に電源ボタン(画面ロックも兼用)と音量キーを備える

左側面に電源ボタン(画面ロックも兼用)と音量キーを備える

右側面にmicroUSB端子を搭載。キャップやカバーのないキャップレス防水だ

右側面にmicroUSB端子を搭載。キャップやカバーのないキャップレス防水だ

少しだけ高いが、キーボードを含めた完成度はトップクラス

結論として、Xperia Z4 Tabletはノートパソコンの代わりとして十分使えることがわかった。もちろん、メインとしてではなく、サブのモバイルノートパソコンとしてだが、外出先で仕事の資料や学校のレポートの叩き台を作るのにはもってこいのモデルではないだろうか。専用のキーボードの完成度も非常に高く、文字入力も快適にこなせた。パソコンやスマートフォンとのデータのやりとりも、「OneDrive」や「Google ドライブ」といったクラウドストレージを使えば苦労しない。ファイル管理アプリもプリインストールされているので、クラウドを利用したくない人でも問題なく使えるだろう。Xperia Z4 Tabletは、「タブレットで仕事がしたい」という人の期待に十分に応えてくれるモデルと言える。もちろん、音楽を高音質で楽しんだり、ゲームを楽しんだり、仕事以外のシーンでも活躍してくれるはずだ。

難点をあげるとすれば価格だろう。価格.com最安価格は73,990円で、14,107円のキーボードをいっしょに購入すると88,097円もする。スペックや機能、円高の影響を考慮すれば妥当な価格だとは思うが、ライバルのiPad Air 2(16GBモデルの価格.com最安価格は51,800円、64GBモデルの価格.com最安価格は62,900円)と比べると割高に感じてしまう。また、Windowsタブレットだと、日本マイクロソフトの最新モデル「Surface 3」(64GBモデルの最安価格は79,217円)とほぼ同じ価格だ。

キーボードを重視するなら、専用キーボードを用意するXperia Z4 TabletかSurface 3が有力な選択肢になるだろう。アプリの充実度と完成度という点では、iPad Air 2とXperia Z4 Tabletに分がある。OSの違いはあるが、冷静に3モデルを比べると、Xperia Z4 Tabletには価格以外に大きな弱点らしい弱点が見当たらない、完成度の高いモデルと言えそうだ。防水やハイレゾ対応など、ほかの2モデルにはないセールスポイントもある。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

製品 価格.com最安価格 備考
Xperia Z4 Tablet Wi-Fiモデル SGP712JP 10.1型Androidタブレット
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

新製品レポート最新記事

新製品レポート記事一覧
2016.9.29 更新
ページトップへ戻る