低輝度限界-3EVを達成した51点AFシステムを採用

ニコン「D7200」の進化点をレビュー!6コマ/秒で100コマまで連写できる!

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ニコンから中級デジタル一眼レフの新モデル「D7200」がまもなく発売になる(2015年3月19日発売)。「D7200」は、ニコンのデジタル一眼レフのラインアップの中では、APS-Cセンサーを採用するDXフォーマットの最上位に位置する。発売を前に注目度が高まっているこの新型の進化点をレビューしよう。

3月19日に発売になるニコンD7200

3月19日に発売になるニコンD7200

ボディサイズは約135.5(幅)×106.5(高さ)×76(奥行) mmで、重量は約765g(バッテリー、メモリーカード含む)。高い防塵・防滴性能を備えた小型・軽量ボディだ

ボディサイズ・重量は従来モデル「D7100」と同じ。デザイン面では、ペンタ部(内蔵フラッシュのふた)が少し斜めにカットされた形状になった

液晶モニターは、約122.9万ドットの3.2型

液晶モニターは、約122.9万ドットの3.2型

バッファメモリー容量が拡大し、連続撮影可能コマ数が向上

D7200の進化点で特に注目したいのは、撮影可能コマ数が増大したことだ。最新の画像処理エンジン「EXPEED 4」の採用と、内蔵バッファメモリーの容量拡大によって、従来モデルD7100と比べて、連続撮影時の撮影可能コマ数が大きく増えている。

D7200の連写性能については、D7100と同じくDXフォーマット時で最高約6コマ/秒(1.3xクロップ時で最高約7コマ/秒)となっているが、連続撮影可能コマ数は、RAW(ロスレス圧縮/12bit)で27コマ、RAW(ロスレス圧縮/14bit)で18コマ、JPEG FINE(画像サイズL)では100コマまで増えている。DXフォーマットで約6コマ/秒の連写時には、RAW(ロスレス圧縮/12bit)で約4.5秒間、RAW(ロスレス圧縮/14bit)で約3秒間、JPEG FINE(画像サイズL)で約16秒間シャッターを切り続けることができる。

D7200とD7100の連続撮影可能コマ数の比較(DXフォーマット時)

 

D7200とD7100の連続撮影可能コマ数の比較(1.3xクロップ時)

 

連写性能・連続撮影可能コマ数を、ライバルとなるキヤノンのAPS-Cセンサーを搭載するデジタル一眼レフと比べると、APS-C機のフラッグシップ「EOS 7D Mark II」の連写性能は最高約10コマ/秒で、連続撮影可能コマ数は、RAW(14bit)で約24枚(約31枚)、JPEGラージ/ファインで約130枚(約1090枚)となっている(※キヤノン基準の8GBカードを使用した際のスペック。括弧内はUDMAモード7対応CFカード使用時)。また、中級モデルの「EOS 70D」は最高約7コマ/秒で、連続撮影可能コマ数は、RAW(14bit)で約15枚(約16枚)、JPEG ラージ/ファインで約40枚(約65枚)だ(※キヤノン基準の8GBカードを使用した際のスペック。括弧内はUHS-I対応8GBカード使用時)。こうしたスペックを比較する限りでは、D7200の連続撮影可能コマ数については、EOS 70D以上で、EOS 7D Mark IIに迫るスペックとなっていると言えよう。

さらに、D7200では、ミラー駆動時の衝撃を抑制するミラーバランサーを採用し、動きの速い被写体を連写する際にも、より安定したファインダー像で撮影することができる。また、D7200では、レリーズモードがCH(高速連続撮影)もしくはCL(低速連続撮影)の場合、シャッタースピードを4秒以上の長秒に設定すると、メモリーカードの容量やバッテリー残量の許す限り、どの画質モードでもコマ数無制限の連続撮影が行えるのも見逃せない。連続撮影は、次のコマの撮影がすぐに行われるため、インターバル撮影時とは異なり、隙間の時間が発生しないのがポイント。これにより、光跡写真を撮影する場合に、つなぎ目の目立たない素材を撮ることができる。

低輝度限界「-3EV」対応の51点AFシステムに進化

D7200は、オートフォーカスシステムも進化している。51の測距点を持つシステムであることはD7100と変わらないが、センサーモジュールに、35mmフルサイズ機「D750」と同じ「アドバンストマルチCAM 3500II」を採用したことで、中央1点は、-3EV(ISO 100・20度)の低輝度限界に対応するようになった(※D7100の低輝度限界は-2EV)。残りの50点も-2EV〜-3EVの低輝度限界を実現したのもポイントで、屋内の暗いシーンやコントラストの低い被写体に対してのオートフォーカス性能が向上している。

また、中央15点は高精度なクロスタイプセンサーで、中央1点は開放F8での測距に対応。AF-Sテレコンバーター使用時に合成F値がF5.6超〜F8になる場合でもオートフォーカス撮影が可能だ。開放F4の望遠レンズと2倍テレコンバーターの組み合わせで合成F値がF8となる場合でも、オートフォーカス撮影が行える。このあたりの仕様は、D7100と変わらない。ただし、D750などが対応するグループエリアAF(選択したフォーカスポイント+上下左右4点を使ったエリアモード)には非対応となっている。

中央の測距点が-3EV対応となる

中央の測距点が-3EV対応となる

ローパスレスの2416万画素センサー&「EXPEED 4」を採用。ファインダーの見え方もよくなった

D7200の画質スペックでは、撮像素子に、光学ローパスフィルターを用いない有効2416万画素CMOSセンサー(DXフォーマット)を採用。D7100の有効2410万画素とほぼ変わらない画素数となっている。画像処理エンジンには、最新の「EXPEED 4」を採用。感度は、常用でISO100〜ISO25600に対応する(拡張設定でISO102400相当までの増感が可能。モノクロームの画像のみ)。また、仕上がり設定の「ピクチャーコントロール」には、35mmフルサイズ機の「D810」や「D750」と同様、「ニュートラル」よりもトーンカーブが直線に近い設定「フラット」を追加。調整項目には、画像のくっきり感を調整できる「明瞭度」(静止画のみ)が加わっている。

光学ファインダーは、倍率約0.94倍の視野率約100%ファインダーを採用。スペック的にはD7100と同じだが、メインミラーに多層コートを採用し、接眼レンズ部のコーティングを工夫することで、従来よりもクリアな見え方になっている。また、ファインダー内の表示部(撮像範囲下の情報表示部)に有機ELデバイスを採用し、明るい屋外でも高い視認性を確保した。実際にD7100とD7200のファインダーを見比べてみたが、D7100はややアンバー気味だが、D7200では、ニュートラルな色味であることを確認できた。この違いは、「D800/D800E」と「D810」の新旧モデルと同じで、新モデルのほうが、クリアで見やすいファインダーに仕上がっている。

クリアな見え方になった視野率約100%ファインダー

クリアな見え方になった視野率約100%ファインダー

ファインダー内の表示部に有機ELデバイスを採用

ファインダー内の表示部に有機ELデバイスを採用

連写性能は、先にも述べたように、最高約6コマ/秒に対応。装着したレンズの約2倍相当の画角になる1.3xクロップ撮影にも対応しており、1.3xクロップでは、最高約7コマ/秒に連写スピードが向上する。また、15万回以上のレリーズテストをクリアしたシャッターユニットを採用し、シャッタースピードは最高1/8000秒に対応。フラッシュ同調スピードは1/250秒。さらに、電源回路の効率化や「EXPEED 4」の採用などにより、消費電力を低減。付属バッテリー「EN-EL15」で約1110コマの静止画撮影が可能となっている。D7100は同じ付属バッテリーで約950コマの撮影が可能なので、D7200では、バッテリー持ちが約1.2倍向上したことになる。

DXフォーマット初の微速度動画に対応。Wi-Fi/NFC機能も内蔵

D7200の動画撮影時の感度は、静止画と同じくISO100〜ISO25600に対応。Mモード時の感度自動制御も可能で、シャッタースピードと絞り値を固定して、オート感度で適正露出が得られる。感度の上限設定(IISO200〜ISO25600)も可能だ。また、動画の撮像範囲はDXフォーマットベースと1.3×クロップベースの2種類を選べ、1.3×クロップベース選択時は、1920×1080/60p記録に対応。さらに、DXフォーマット採用のデジタル一眼レフとして初めて微速度撮影機能を搭載。露出平滑化(スムージング制御)機能の利用が可能で、夜明けや夕暮れのような明るさが大きく変化するシーンでも、露出のばらつきを抑え、チラツキを低減する。

露出平滑化も利用できる微速度動画撮影機能

露出平滑化も利用できる微速度動画撮影機能

1.3×クロップベース選択時は1080/60p記録が可能

1.3×クロップベース選択時は1080/60p記録が可能

このほか、Wi-Fi機能をボディに内蔵し、スマートフォン/タブレット端末との連携が可能。専用アプリ「Wireless Mobile Utility」をインストールしたスマートフォン/タブレット端末に撮影した写真を転送できるほか、スマートフォン/タブレット端末からのリモート撮影にも対応する。ニコン製デジタル一眼レフとして初めてNFCに対応したのもポイントで、NFC対応端末であれば、カメラのボディにタッチするだけで簡単に接続が行える。

NFC機能も搭載する

NFC機能も搭載する

まとめ

D7200は、従来モデルのD7100から順当な進化を遂げた高性能なデジタル一眼レフだ。D300系の後継機を待っている方は、進化の内容にやや地味な印象を持つ方もいるかもしれないが、画像処理エンジンが「EXPEED 4」になったほか、連続撮影可能枚数のアップ、-3EV対応の51点AFシステムなど、見どころは多い。スペック面でこれといった欠点がないのが魅力で、ミドルクラスのデジタル一眼レフの王道をいくカメラとして人気を集めそうだ。

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

体力勝負ならそこそこ強い編集部デスク。カメラやAV家電を中心に製品のレビュー記事を担当しています。撮られるのは苦手ですが撮るのは好きです。

製品 価格.com最安価格 備考
D7200 ボディ 79,474 DXフォーマットの最上位に位置するデジタル一眼レフカメラ
D7200 バッテリーパックキット 101,673 DXフォーマットの最上位に位置するデジタル一眼レフカメラ
D7200 18-140 VR レンズキット 109,751 DXフォーマットの最上位に位置するデジタル一眼レフカメラ
D7200 18-300 VR スーパーズームキット 143,520 DXフォーマットの最上位に位置するデジタル一眼レフカメラ
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2016.8.26 更新
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